「定期テストでは点数を取れているのに、通知表の評定が思ったほど上がらない」そんな悩みを抱えている中学生や保護者は少なくありません。内申点は定期テストの点数だけで決まるものではなく、各教科の学習状況をさまざまな観点から評価したうえで評定が決まります。
ここでは、内申点が上がらないときに考えられる5つの原因と、それぞれの改善方法を解説します。
現行の学習指導要領では、各教科の学習状況を「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点から評価します。これらの観点別評価を総括して、5段階の評定が決められます。定期テストも評価材料の一つですが、問題の内容によって評価される観点は異なります。
そのため、定期テストで高得点を取っていても、それだけで評定が決まるわけではありません。まずは通知表などを確認し、どの観点で評価が伸びていないのかを把握することが、改善の第一歩です。
ワークやノート、課題は、期限内に提出することだけを目標にするのではなく、学習内容を理解したり、自分の学習を振り返ったりするために活用することが大切です。例えば、間違えた問題をそのままにしたり、振り返り欄を形式的に埋めたりするだけでは、学習を改善する機会を十分に生かせません。
改善するには、提出前に課題の内容を見直しましょう。間違えた問題を解き直す、分からなかった部分を確認する、振り返りで理解できたことや次に改善したい点を具体的に書くなど、学習の過程を振り返る習慣をつけることがポイントです。ただ提出するのではなく、課題を自分の学習改善につなげることを意識しましょう。
「主体的に学習に取り組む態度」は、単に授業中の発言回数や提出物の提出状況だけで判断されるものではありません。学習に粘り強く取り組んでいるか、自分の学習状況を把握して進め方を調整しているかなど、学習への取り組み方が評価されます。
改善するには、授業や家庭学習のあとに「何が分かったか」「どこが分からなかったか」「次はどう取り組むか」を振り返る習慣をつけましょう。テストで間違えた問題を見直して勉強方法を変えるなど、自分の課題に応じて学習方法を工夫することも大切です。
神奈川県の公立高校入試では、国語・数学・英語・理科・社会の5教科だけでなく、音楽・美術・保健体育・技術・家庭の実技4教科を含む9教科の評定が調査書に用いられます。そのため、主要5教科の学習だけに力を入れていると、9教科全体の評定を伸ばしにくくなる場合があります。
実技4教科についても、各教科で示される学習内容や評価方法を確認し、計画的に取り組みましょう。筆記テストだけでなく、課題や作品、実技、授業中の学習活動など、教科によってさまざまな学習活動が評価材料になります。学校や教科ごとの評価方法を確認したうえで、取り組むべき内容を整理することが大切です。
定期テストでは、基本的な知識を問う問題だけでなく、資料を読み取ったり、理由を説明したり、自分の考えを文章で表現したりする問題が出されることがあります。こうした問題は、教科の内容に応じて「思考・判断・表現」の評価につながる場合があります。
基本問題は解けているのに応用問題や記述問題で失点している場合は、答えを覚えるだけでなく、解答に至るまでの考え方を説明する練習を取り入れましょう。「なぜそうなるのか」を自分の言葉で説明したり、記述問題の模範解答と自分の答案を比較したりすることで、思考の過程を表現する力を伸ばせます。
定期テストの出題内容や、学習活動の評価方法は、学校や教科によって異なる場合があります。市販の問題集だけで勉強していると、学校の授業で扱った内容や定期テストの出題傾向に十分対応できないこともあります。
まずは過去の定期テスト、学校ワーク、授業で配布されたプリントなどを確認し、どのような問題が出されているのかを整理しましょう。また、通知表や学校から示されている評価の観点を確認し、自分がどこを改善すべきなのかを考えることも大切です。学校での学習内容を軸に勉強することで、限られた時間をより有効に使いやすくなります。
内申点が上がらない原因は、生徒によって異なります。定期テストの点数だけを見るのではなく、教科ごとの観点別評価や普段の学習状況を確認し、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」のどこに課題があるのかを整理することが大切です。
原因が分かったら、「提出物を見直す」「間違えた問題を解き直す」「学習方法を振り返る」など、具体的な行動に落とし込みましょう。学校の出題傾向や評価方法も確認しながら、自分の弱点に合った対策を続けることが、評定アップにつながります。